第二波の感染拡大が進む中、新型コロナウイルス感染予防策として「こまめな換気」が求められています。
一方で気温と湿気が高い日が続くこの時期、熱中症対策の面からは、部屋を閉め切ってエアコンを作動させる必要があります。 冷房を効かせた環境で暮らす人が増えます。このことが例年、夏場のインフルエンザを流行させる要因ですが、同じ飛沫(ひまつ)感染する新型コロナも同様に流行リスクがあると考えられます。
今回はコロナ共存に欠かせないエアコンを作動させながらの換気は、どのように行えば賢い方法なのかを調べてみました。
エアコンは使わない方がいいの?
冷房使用を必要以上に恐れることはありません。高齢者や小さな子どもがいる家庭では、熱中症対策として冷房なしが危険な場合もあリます。ただし、冷房を使用しつつも換気を心掛けることが重要になります。
例えば、祖父母の家に親族が集まるような場合、その時だけは冷房を切って、風通しを良くしてから過ごすのも一つです。換気の工夫で感染リスクを減らせるでしょう。
また不特定多数が集まる場所で、冷房を使う場合があっても、風通しを良くする、扇風機を併用するなど、できる限りリスク低減の工夫をしたいですね。
換気のたびにスイッチ操作はNG?
「夏場のエアコン(冷房)は室内の空気から熱だけを取り出して室外に放出することの繰り返しで、室内を冷やす仕組みをもとに作られています。空気自体は同じものが循環しているだけです。
また、一般の家庭用エアコンには換気機能がないため、新型コロナウイルス対策には室内の換気が推奨されています。
一般的な家庭での窓開け換気の目安は、およそ『1時間に5~10分ほど』といわれています。また、1時間に10分の換気を1回するよりも、1時間に5分の換気を2回する方が換気の効果は高くなります。
換気の際に『節電のため』としてエアコンのスイッチを切る方がいらっしゃいますが、これは誤りのようです。
エアコンはスイッチをオンにした際、つまり暑い部屋を冷やそうとするとき、多くの電力を必要とします。そのため、換気のために窓を開けるときも、その都度エアコンのオン・オフを繰り返すより、つけたままのほうがむしろ消費電力量が少なくて済み、節電・省エネ効果は高いと考えられます。
メーカーの専門家によると、エアコンを「つけっぱなし」にした状態と、30分ごとにスイッチをオン・オフにした場合の消費電力を測る実験を行いました。
その結果、「つけっぱなしにしていたときのほうが、消費電力が少ない」ことが実証されたそうです。
つけっぱなしでもお得になる時間帯は?
「最高気温が36.3℃、エアコンの温度設定は26℃という設定で、実験を行った場合は下記の通りです。
日中の時間帯であれば35分間、気温が低い夜間でも18分間ならば、エアコンを切らずにつけっぱなしにしておいたほうが、消費電力は少ない結果となりました。
つまり、1時間に5分どころか30分に5分、窓を開けての換気を繰り返すというレベルでも、その都度スイッチのオン・オフ操作をしないほうが、省エネ効果が高くなります。
見方を変えれば「昼間なら35分以内、夜間なら18分以内の外出」なら、エアコンはつけっぱなしにしておいたほうが、消費電力が少なくて済むことになります。
また、長時間エアコンを切って外出した後の帰宅時には、いきなりエアコンを使うのではなく、まず室内にこもった暖かい空気を排出・換気し、室温を下げたのちに作動させるのが、換気の面からも、省エネの面からもより効果的です。
まとめ
梅雨が明ければ、エアコンなしでは暮らせない日々が続きます。
新型コロナウイルス第一波時と異なり、これからは国や自治体の勧告や支援で行動するのではなく、国民ひとりひとりの防止策やケアを求められ始めています。
コロナとの共存、暮らしをする中で重要なテーマ「換気」「省エネ」。熱中症の予防に加え、省エネも意識しながら、状況に応じた効果的なエアコンの使い方を心がけていきたいですね^^
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