「ライフスタイル」という言葉を耳にしたことがあると思います。なんとなくは意味がわかったとしても、具体的にどういうものかよくわからない人もいると思います。
例えば、『ライフスタイル 雑誌』などをネットで調べていくと、ファッションや、雑貨、ペット情報に不動産情報など、多岐にわたるモノやサービスの情報だけがでてきて、よくわかりません。
ライフスタイルを調べたとき、こういったモノやサービスの情報が先行して出てきてしまうのも、日本人が本当の意味でのライフスタイルを失いかけている問題だと捉えています。
この記事では、ライフスタイルの意味と、理想のライフスタイルの考え方をご紹介します。
ライフスタイルってなに?
まず、ライスタイルという言葉を辞書で引いて確かめてみます。
生活の様式・営み方。また、人生観・価値観・習慣などを含めた個人の生き方。
参照元:大辞林
辞書の意味を解きほぐしていくと、生活様式や営み方とあるように習慣や行動に関係する部分と、人生観・価値観など思考に関係する部分があることがわかります。
一見すると、習慣・行動と思考の箇所はバラバラに感じるかもしれませんが、これは普段の私たちが何か行動することを考えてみると密接なつながりがあります。
人間は何かを行動するとき、必ずその前に思考が働いて、その思考の目的に向かって行動していきます。
つまり、ライフスタイルにおいても同様に、まず自分自身の価値観や人生観などの思考の部分があり、その価値観を実現するための生活様式や営みが行動として体現されるものということになります。
そして、そのライフスタイルを実践するサポートとして、モノやサービスの利用が起こります。
ですので、ライフスタイルとは、以下の図のように上位に個人の人生観や価値観などがあり、次に生活様式や行動、そして最後にその生活様式を実現するためのモノやサービスといった構造になります。
ライフスタイルをもつメリット
多かれ少なかれ、人は自分自身の価値観や人生観をもって生きています。
そういう意味では、誰でも無意識にライフスタイルを持っているといえますが、しかしその価値観や人生観を意識的にもって、行動に移しているかどうかとなると、かなり怪しくなってきます。
こちらでは、自分自身の価値観・人生観をしっかりと意識してライフスタイルを設計するメリットと、逆に意識せずにライフスタイル設計を行わなかった場合のデメリットをご紹介します。
ライフスタイルを持つメリット
- 人生の目標がたてられ、日々の生活に充実感を得られる
- 「やるべきこと」と「やらなくてもよいこと」が鮮明に見えてくる
- 人や環境に流されずに、強い意志が生まれる
- 必要なモノ・サービスを優先し、無駄な出費が少なくなる
- 自分自身の価値観や人生観がわかるから、他人との違いがわかる。
※他人の価値観への理解や共感が生まれる
ライフスタイルを設計しなかった場合のデメリット
- 毎日、なんとなく流されて生きている感じがする ⇒無気力感
- やらなくても良いことまで、やっていることがある
- 人の意見に押し切られたり、環境のせいにしてしまう
- 買い物の優先順位がなく、衝動買いなど無駄な出費をしている
- 自分自身の価値観を探らないので、他人の生活がうらやましく思ってしまう
ライフスタイルを強く意識することは、特段難しいことではありません。
誰にでもできることなので、ぜひ次章をチェックのうえ、自分なりのライフスタイルを構築してみましょう。
自分の価値観・人生観を把握する
自分の価値観や人生観を考えるというと、少し重く感じるかもしれませんが、誰でも持っているものなので簡単に把握できます。
以下、ステップで考えていきます。
- 自分が好きなコト・モノ(または嫌いなコト・モノ)を書き出す
- なぜ、好きなのか(嫌いなのか)の理由を把握する
部分的な価値観をジグソーパズルのように一ピースごと把握することで、自分の全体の価値観が次第にわかるようになるので、まずは部分的な価値観を把握することから始めてみてください。
ライフスタイルを変えるならまずは振り返りを!
毎日を慌ただしく過ごしていくと、自分がどのような生き方をしているのかわからなくなるときがあります。気づけば仕事が忙しくて休みなしだった、思えば浪費ばかりしている、ずっと恋人ができていないなど。
自分の現状を把握するためにも、落ち着いて考える時間を設けてみてください。いまの自分が理想の自分なのなら、このままのライフスタイルを続けていいと思います。
あるいは、今の状態を継続できるようにライフスタイルを微調整するくらいでいいでしょう。
問題は、いまの自分に満足していないとき。ライフスタイルを変えたいと思うなら、いまの状態を把握・振り返り、どのような生活をしたいのか具体的に考えるといいですよ。
迷ったら他人のライフスタイルを覗く
いまのライフスタイルは嫌、でもどのようなライフスタイルにしたいのかもわからない……そんな人もいると思います。
そんなときは、他人のライフスタイルを覗いてみましょう。まずはご両親から。親は自分が一番身近に見ていた存在であり、生活も共にしていた存在です。ライフスタイルはよくわかっているでしょう。
ご両親のライフスタイルを見たら、次は友達、同僚、上司、お世話になったあの人、ご近所の人まで、いろいろな生き方に思いを巡らせてみてください。
「こういうのは思ったよりいいかも」「あれはちょっと嫌だな」と考えているうちに、理想のライフスタイルが見えてくると思います。考えを整理するために、紙に書き出すとわかりやすいです。
自分が心地よくいられる生活がいい
自分にとってなにが心地いいか、それもライフスタイルを考えるうえで重要な要素です。せっかく生きるのですから、できるだけ自分が生きやすい、心地よい生活を送りたいもの。
そのためにはなにが必要か? そもそも、自分にとって心地よいライフスタイルとは? これらをリラックスしながらとことん突き詰めてください。
自分にとって“うれしい”“心地よい”と思うものは、なぜそう思うのか考えてみてください。意外と「承認欲求」や「見栄」からきているものも多いですよ。
承認欲求や見栄が悪いというわけではなく、もしもそれらを満たすために無理な行為をしているのなら、別のなにかに代用できないか、そもそもなぜそれほど承認欲求が強いのかなどを考えると、今後の生き方の参考になると思います。
たまには立ち止まってみましょう
ライフスタイルを決めるには、まず立ち止まることが重要です。走り続けながら考えるよりも、一度落ち着いて考えたほうがよりよい考えが生まれると思います。
まとめ
以上、ライフスタイルの意味と考え方をご紹介しました。
最初からライフスタイルを大きく変えていくことは、なかなか難しいと思いますが、小さいことでもしっかりと自分の価値観・人生観を把握したうえで、改善していき、そしてそれを積み重ねていくことで大きな変化がもたらされます。
また、ご自身の価値観は、日々の生活体験などでも変化をしていくものです。
ぜひ、定期的に今日お伝えしたように自分が体験したことを“どう判断して”、“なぜそう判断したのか”をチェックしてみてください。
生活様式やモノ・サービスだけにとらわれた表面的なライフスタイルではなく、本当の自分の人生にとって価値のあるライフスタイルを構築できるように、取り組んでいきましょう^^
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