アフターコロナで世界はどう変わる?世の中のビジネスパーソンが考えていること

こんにちは、フォリビーです。

本日はコロナショックのお話。

今や経済や産業に多大な影響をもたらしています。

ソーシャル・ディスタンシングをはじめとする新たな生活様式が年単位で続くことが予想されるなど、新型コロナウイルスへの対応を長期的に講じておく必要があるとも言われ始めています。

世界は過去にも多くのパンデミック(感染症などの流行)を乗り越え、そのたびごとに抗体やワクチンを獲得してきました。

《過去に起きたパンデミックの一例》
・天然痘(6世紀に日本で流行、15世紀にはアメリカ大陸で大流行した)
・ペスト(14世紀ヨーロッパで大流行し「黒死病」として恐れられる)
・スペイン風邪(世界で推定4,000万人が死亡)

しかしながら、ワクチンの開発・認可・浸透までには年単位の期間と莫大な費用を要することから、今回のコロナショックもすぐに終息するとは考えにくい状況です。

「アフターコロナ」「ウィルスとの共存(ウィズコロナ)」時代を見据え、いま世界のビジネスパーソンはどのようなことを考えているのでしょうか。いくつかの切り口から見ていきましょう。

オフィス・働き方の改革

外出自粛要請以降は本格的にリモートワークを導入する企業が増えています。
これまで人々に働く場所を提供してきたオフィスビルは、ビジネスモデルを転換しなくてはならない可能性が高いでしょう。

私たちの働き方そのものもコロナショックを機に大きく様変わりしていくと予想されます。

オフィスや働き方が今後どのようにアップデートされていくのか、世界で注目されるビジネスパーソンの発言にもヒントを得ながら考えていきましょう。

業務のオンライン化が加速

外出自粛要請が出たことにより、2020年3月以降のインターネットトラフィックが急激に増加していることはご存知でしょうか。

首都圏のトラフィック推移(jpix)

多くの人にとって自宅で過ごす時間が長くなり、スマホやPCで動画コンテンツを視聴するなどインターネットを利用する時間・データ量が増加していることが背景にあります。

また、在宅勤務をする人が増えたことで、各家庭におけるインターネット利用が増加したことも、トラフィックが跳ね上がった一因と言われています。

現代のオフィスワーカーの多くが、PCと通信環境さえあれば仕事を進められることはコロナショック以前から指摘されていました。

しかし、技術的に可能であっても「オフィスに出社して仕事をする」という長年の習慣を変えるのは容易ではありませんでした。

感染症対策の一環として否応なく始まった在宅勤務ですが、今後多くの企業やビジネスパーソンがリモートワークのメリットや恩恵を実感し、業務のオンライン化が加速することが予想されます。

賃貸オフィスは別の価値提供へとシフトチェンジ

リモートワークが加速する一方で、従来のオフィスビルが全くなくなってしまうかと言えば、そうはならないと予想する人が少なくありません。

当たり前のようにオフィスに通勤するのではなく、オフィスに出社するメリットを多くのビジネスパーソンが実感し、再評価する時代になるのではないか、というのです。

また、オフィスビルは単に働く場所を提供するだけでなく、業務生産性を高めるための付加価値を提供する場所として、さらなる機能が求められるようになるという見方もあります。フリースペースも新たなフェーズへと進化していくでしょう。

「通勤移動」を前提とした働き方が変わる

これまで国内外において、通勤や出張に伴う移動はビジネスを推進するための手段の1つと考えられてきました。
人が往来することを前提とした働き方が前提となっていたのです。

ところが、コロナショックによって私たちは移動すること自体が感染リスクを高めることになると認識するようになりました。リスクを織り込んだ移動コストが非常に高くなったとも言えるでしょう。

今後、ビデオ会議やチャットによる会議・打ち合わせは広く浸透していくことが予想されます。文書や資料は電子化され、承認や決裁といったフローも急速にデジタル化されていく可能性があります。

飲食業に求められるマインドチェンジ

外出自粛によって甚大な影響を与えている業界の1つに飲食店があります。

そもそも外出を控えなくてはならない状況下において、「来店して食事を楽しんでもらう」というビジネスモデルを継続することは難しく、やむなくテイクアウトやデリバリーによって凌いでいる飲食店が多く見られます。

今後、外出自粛要請が緩められる時期が訪れたとしても、3密と言われる状況を避けるためにもソーシャル・ディスタンシングを維持する必要があると言われています。

こうした時代において、飲食店はどのように既存客から新規客を取り込む動きが求められていくでしょう。

飲食スペースを持たない近未来のレストラン

飲食店はテイクアウト+αの価値が求められます。

厨房と受取カウンターをベースにデジタルを絡めた近未来のレストランにおいては、店舗として営業するための設備や床面積はオンライン上に移行した連携の姿になるはずです。

ユーザーにとって便利で快適なサービスに大きく様変わりしていく可能性があります。

飲食店のデジタル化の加速

今後の飲食店において重要になるのがオンライン上のサービス強化です。

キャッシュレスは必須、事前決済やサブスクのサービス等の仕組みを構築しておくことにより、時間という部分もよりフォーカスできるでしょう。

そのための飲食店を支援するサービスの開発がいっそう進んでいくでしょう。

事例:SPECEE TAKEOUT

  • テイクアウト、店内セルフオーダー、デリバリーの注文に対応
  • キャッシュレス決済を手軽に導入可能
  • 100以上の言語に対応
  • 決済手数料5.0%
  • 初期費用・月額費用は不要
SPACEE TAKEOUT

参照:https://takeout.spacee.jp

上の事例のように、デジタルを活用した飲食店経営のサポートは今後もニーズが高まっていくと考えられます。

とくに日本においては、海外に比べて個人経営など小規模の飲食店では現金決済をはじめとするアナログな店舗経営がまだまだ根強く残っていました。コロナショックを機に、飲食業界におけるICT活用が加速する可能性は高いと言えるでしょう。

サスティナビリティな食器・カトラリー

飲食店がテイクアウト中心の業態へと変わっていくことによって、テイクアウトの快適度や満足度を向上させる試みにもビジネスチャンスが生まれるでしょう。

しかし、今後テイクアウトが基本の業態へと変貌を遂げるとすれば、自宅でもレストランと同じような気分や雰囲気を味わいたいというニーズは高まっていくことが予想されます。

「使い捨て」を感じさせない高級感のある食器やカトラリーの開発に、今後ビジネスチャンスがあると見ることもできるでしょう。

一方、アジアではロックダウンによるテイクアウト需要増大に伴い、すでに使い捨ての食器やカトラリーのゴミが増え、社会問題化しています。

今後、長期化するコロナ対策への取り組みとして、サスティナビリティを目指した再利用可能な食器やカトラリーの開発にも注目が集まっていくでしょう。

こうした社会全体を長い目で見た取り組みをしていることが、飲食店の新たな付加価値となってブランディングとしてプラスαにつながっていくでしょう

教育業界の変化

次に影響を大きく受けているのが教育業界です。学校が休校となり、学習塾にも休業要請が出されるなど、「子どもが教室に通って学ぶ」という従来のオフラインシステムがストップしてしまっているからです。

日本において、教育業界はICTの導入が先進諸国と比べて大きく遅れを取っていることは、これまでもしばしば指摘されてきました。

コロナショックによって根本的に教育方法を見直さざるを得なくなり、業界が大きくアップデートされていくと同時に、淘汰や再編が進んでいくと考えられます。

リモート教育普及によるデジタル化の加速

今注目を集めているのが「リモート教育」です。オンライン授業にはいくつかの方法がありますが、代表的なものとして次のタイプがあります。

リモート教育の代表例

  • 映像授業(講師による授業映像を配信)
  • 動画コンテンツ(解説動画やアニメーションを配信)
  • リモート授業(ZOOMなどを活用した遠隔指導)

公教育では各地の教育委員会が映像授業配信の準備を急ピッチで進めており、学習塾においても授業のオンライン化を推進するところが増えています。

株式会社PORTERによる調査結果

教育ICTに関しては、コロナショック以前にも「タブレット端末を1人1台支給」といった案が浮上していましたが、実現には至っていませんでした。

感染防止のための対策の一環として、教育現場でこれまで燻っていたICT化が一気に進むのではないかと言われています。

現在の小中学生はデジタル世代と呼ばれ、スマートフォンをはじめとするICT機器に日常的に触れてきた世代です。

教育だけは紙と鉛筆だった従来の仕組みから脱却し、ICT化が進むことにより、教育のアップデートが加速する可能性があります。

子どもの教育に限らず、資格取得など大人の学びにおいてもアップデートが進む可能性があります。

これまで大人が学ぶには「参考書を買う」「スクールに通う」など限られた方法しかありませんでした。しかし、今はオンライン受講が可能なスクールが増えていますので、通学するよりも安く、手軽に学べる環境が整いつつあります。

オンライン大学講座JMOOC

オンライン大学講座JMOOC。全講座を無料で受講できる。
https://www.jmooc.jp

オンライン学習の大きなメリットの1つに、時間や場所を選ばず学べることが挙げられます。社会人の場合、仕事と両立しながら隙間時間を活用して学ぶ必要のあるケースがほとんどでしょう。

オンライン学習であれば、ちょっとした隙間時間を使って学ぶことができるため、効率よく自分のペースで学習できるのです。こうした大人の「学び」は、コロナショックを機にますますニーズが高まっていくでしょう。

さらに広義の教育系サービスとして、ホームフィットネスにおけるインストラクターも注目されています。

外出自粛で運動不足になりがちな中、自宅でできる効果的なエクササイズやトレーニングの方法を探している人は少なくないはずです。

ジムインストラクターの指導をオンラインで受けることができたり、自分に合ったフィットネスプランを提案してくれたりするサービスは、今後もニーズが高まっていくと考えられます。

オンラインフィットネス動画サービス「LEAN BODY」

オンラインフィットネス動画サービス「LEAN BODY」

働き方改革による新たなつながりがビジネスに

在宅勤務をする人が増え、仕事はますますリモートが加速していくでしょう。
技術的な面に関して言えば、離れた場所で各々が仕事を進めることが可能になっていますが、コロナ前には当たり前のように交わしてきた同僚との雑談が懐かしくなったり、共通の趣味を持つ誰かと語り合ってみたくなったりすることもあるでしょう。

このようにコロナ騒動によって断たれた人とのつながりに、今後ビジネスチャンスが生まれていく可能性があります。

コロナによる外出自粛を受け、オンラインゲームタイトルやオンライン飲み会などの新規カテゴリなどより幅広くエンタメ体験を誰かとシェアするための動きが加速しています。

このように、コンテンツを通じて得た感動や楽しさを人と分かち合うことを目的とした体験型ビジネスが今後ますます注目されていくでしょう。

Cinemally(シネマリー)

同じ映画作品を鑑賞しながらチャットするなど、エンタメを通じたつながりを提供する「Cinemally(シネマリー)」。新型コロナウイルスによる外出自粛に伴い、オンラインコンテンツに特化したカテゴリーをリリースした。

参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000045838.html

まとめ)困難な状況でこそ予測し判断する癖を!

コロナによる外出自粛や営業自粛は、この先どのぐらい続くのか先が見えません。

仮にワクチンができたとしてもコロナ以前の世界はもう戻りません。人間は進化して行くからです。変わっていく生活様式や習慣に即したビジネスをどのように創造し、成長させていけるかは、今後のビジネスパーソンにとって非常に重要な視点の1つになっていくはずです。

アフターコロナの時代は、ある意味ピンチでありチャンスです。
しかし同時に、これまでなかったビジネスチャンスをもたらす可能性もあるのです。

世界が同時にスタートラインに立っている以上、

日本にいる我々も真剣に考えて前向きに判断していきたいですね^^

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